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さらば「失速」。2ndを制した
浦和レッズは昨季までと何が違うのか (2ページ目)

  • 神谷正明●文 text by Kamiya Masaaki
  • photo by YUTAKA/AFLO SPORT

 その行方を左右したのは、いわゆる「サブ組」と表現される選手たちの存在だ。

 MF高木俊幸は、その代表例のひとりだ。

 今でこそコンスタントにスタメンに名を連ねるようになったが、移籍1年目の昨季は途中出場が多く、今季もファーストステージまではベンチにすら入れない時間が続いた。AFCチャンピオンズリーグを含む今季開幕からの29試合で、プレーしたのはわずか4試合。ヒザを痛めて戦線離脱していた時期もあったが、復帰してからも出場機会には恵まれなかった。

 契機となったのは、大黒柱のFW興梠慎三がリオデジャネイロ五輪でしばらくチームを離れたことだ。その穴を埋める戦力として抜擢されたのが高木で、当初は試合感の欠如から不安定なプレーも見られたが、出場試合を重ねることでパフォーマンスがアップ。今ではペトロヴィッチ監督の信頼をつかみ、継続的にスタメンに名を連ねるようになった。

 DF那須大亮の存在も忘れてはいけない。

 昨季までは不動のレギュラーだったが、今季はDF遠藤航(湘南ベルマーレ→)の加入によって状況が一変。開幕から夏場までは、ほとんど出場機会は得られなかった。しかし那須も、リオ五輪で遠藤がチームを離れたことによって、スタメンを任され、そこから公式戦11試合連続で先発出場。堅実なプレーで全体の守備を統率し、チームに連勝をもたらし、終盤戦の勢いにもつなげた。

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