2016.08.01

監督の目に涙。「いいけど勝てない」
湘南スタイルは再生できるか

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by AFLO

「いいサッカー」が「結果」につながらない――。そんな今季の湘南ベルマーレを象徴するような試合だった。

 今季2番目の動員となる1万4096人がBMWスタジアム平塚に詰めかけた、川崎フロンターレとの「神奈川ダービー」。首位チームを相手に健闘を見せながら、湘南はまたしても結果を出せなかった。これで2ndステージは4連敗。年間勝ち点でも17位に沈み、降格圏にどっぷりと浸かってしまっている。

一致団結して走りまくる湘南スタイルは識者の間でも評価は高い 試合は、まさに激戦だった。序盤から川崎Fが試合を支配する展開のなか、32分に左SBの車屋(くるまや)紳太郎が単独で仕掛けて、川崎Fが先制に成功。さらに、後半立ち上がりにFW大久保嘉人が2点目、60分にはコーナーキックからFW小林悠が3点目を奪い、この時点で試合の趨勢(すうせい)は決したかに思われた。

 ところがその3分後、湘南が反撃に出る。途中出場のFW長谷川アーリアジャスールのスルーパスを、こちらも途中からピッチに立ったFW大竹洋平が合わせて1−3。さらに90分、大竹のフリーキックをDFアンドレ・バイアが頭で合わせてついに1点差に詰め寄ると、6分という長めのアディショナルタイムでも湘南の勢いは止まらず、終了間際には長谷川がゴール前で右足を一閃。しかし、ボールは無情にもポストのわずか左に逸れ、直後にタイムアップの笛を聞いた。