2016.08.02

どん底グランパス。なりふり構わぬ
「5バック」に敵将も苦笑い

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

“オリジナル10”がまたひとつ、J2に降格してしまうのだろうか。

 J1セカンドステージ第6節、年間順位で17位に沈む名古屋グランパスは、横浜F・マリノスと0-0で引き分けた。勝ち点1を積み上げた名古屋は、順位をひとつ上げはしたものの(湘南ベルマーレと勝ち点19で並び、得失点差で上回った)、セカンドステージだけで見ればいまだ勝利がなく、最下位のまま。これと言った光明を見出せない試合内容は、大いに不安を感じさせるものだった。


守備に人数を裂いてF・マリノスを抑えたグランパスだが......
 名古屋はこの試合、従来の4バックから3バックにフォーメーションを変更して臨んだ。小倉隆史監督によれば、「セカンドステージに入って(5試合で)失点10はちょっと……、守備のところでテコ入れが必要だった。まずは守備をしっかりとして(試合に)入るのが狙い」だった。

 その結果として小倉監督は、「3バックにしてマリノスの攻撃をしのぎ、ゼロで抑え、アウェーで勝ち点1を拾えたことは狙いのひとつ」と前向きに語り、それなりの成果を口にした。

 だが、新布陣によって手にした勝ち点1を、指揮官が心の底から喜んでいないことは、誰の目にも明らかだった。

 記者会見に臨む小倉監督の表情は暗く、常にうつむき加減。話す言葉も、そのまま文字にすれば日本語として成立しないほど歯切れが悪く、解説者時代の軽妙な語り口とはかけ離れていた。名古屋が依然、危機的状況にあることを、その様子が何より雄弁に物語っていた。