2014.03.02

ガンバ大阪の盟主返り咲きに必要なキャスティングとは?

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • photo by Getty Images

 かつて2005年にJ1優勝を果たし、2008年にはアジア王者の座にまで登りつめたガンバ大阪。しかし昨シーズン、名門はまさかのJ2降格を経験。そして、1年でJ1に昇格して迎えた2014年、Jリーグの盟主に返り咲くため、頂点を目指して新たなスタートを切った。

 その開幕戦、ガンバはホームで浦和と対戦し0-1で敗戦。点が取れなかった。その改善点は――。

 単刀直入に、そう問われたガンバ大阪の長谷川健太監督は、「考えます」と言って苦笑いするしかなかった。

キャプテンの遠藤保仁は、前半FWとしてプレーし、後半は本来のボランチにポジションを戻した その後に、守備における手応えを口にし、攻撃に関しては「ちょっとまだ寂しいので、うまく機能するようにしていきたいと思います」と続けた。

 プレシーズンの練習試合でも、主力組が出場したゲームではなかなかゴールが奪えなかったが、この日もゴールが遠く、チャンスも数えるほどだった。

 前半は浦和が攻め込み、後半はガンバがボールを保持していたが、1試合を通して見れば、浦和が主導権を握っていたといえる。後半のガンバは、引いた浦和の術中にハマって、ボールを”持たされていた”印象が強かった。

 スコア以上の差があるとは言わないが、スタイルの浸透度やチームとしての狙いの共有という点で浦和に一日の長があった。昨年から長谷川監督が指揮を執るガンバは、まだ、キャスティングや選手の立ち位置を模索している段階といえる。

 ガンバが43分に喫したこの日唯一の失点は、コーナーキックの流れから。一度はクリアしたが、それが浦和の阿部勇樹に渡り、シュートを槙野智章に押し込まれた。「コーナーキックからの失点を減らす」ことをテーマに掲げ、ゾーンからマンツーマンの守備に切り替えていたガンバにとっては痛恨の失点だった。

 だがこれは、アンラッキーな要素が強く、事故のようなもの。指揮官も口にしたように、ディフェンス面での奮闘は、たしかに光っていた。

 とりわけ前半、5トップ気味の布陣で圧力を掛けていた浦和に対し、ガンバはディフェンスラインと中盤がマークをしっかりと受け渡しながら対応した。