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サッカー日本代表が格の違いを見せたチュニジア戦 4年前とは違う理想的なローテーションと"先を見据えた"調整 (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Masaki Asada

 後半に入ると、果敢に前に出るチュニジアのパスワークに後手を踏み、あわや失点というシーンもあったが、勝負という点では危なげなかった。

 この2試合、すなわちオランダ戦、チュニジア戦をトータルで振り返ると、かなり理想的な形で進んでいる、と言っていい。

 敗色濃厚だった初戦は土壇場で追いつき、第2戦では先発4人を入れ替えて勝利。さらには得点差がついたことで、ワールドカップデビューとなる選手を次々とピッチに送り出すこともできた。これまでにフィールドプレーヤーで出場機会がないのは、長友佑都と町野修斗だけという状況である。

 2戦目までにフィールドプレーヤーのほぼ全員がピッチに立つという状況は、4年前の前回大会とよく似ているが、カタールのときと違うのは先発メンバー入れ替えの中身だ。

 4年前は、初戦と2戦目で5人を入れ替えたが、そのうち初戦で途中出場もしておらず、2戦目が大会初出場だった選手が4人。しかも、そのすべてがワールドカップ初出場でもあった。ピッチ上で起きた機能不全は、起こるべくして起きたものだったのかもしれない。

 それを考えれば、今回の4人の入れ替えは、そのうちふたり(冨安健洋、伊東純也)が初戦に途中出場しており、残るふたり(板倉滉、田中)も前回大会を経験済み。チームの機能性を落とさず、選手をローテーションさせていくということでは、現実的かつ理想的な入れ替えが行なわれていた。

「(今大会初出場で)それなりに緊張感はやっぱりあった」

 ボランチとして先発出場した田中はそう語っていたが、前回大会を知る彼でさえそうなのだから、ワールドカップ初出場という選手にとって、こうしたラクな試合展開で最初の一歩を踏み出せたことは大きかったに違いない。

 チュニジア戦が"初陣"だったひとり、鈴木淳之介が語る。

「個人的にはもうちょっと前(攻撃)に行きたかったが、(ワールドカップで)デビューできたことが大きい。(鈴木)唯人くんもデビューで、すごく(攻撃に)行きたがっていたというか、そういう雰囲気だったので、(ボールを)取られたあとのサポートと、困ったときのサポートをしていた」

 勝っているときは動くな――。その格言は勝負の鉄則かもしれないが、こうした短期決戦では、むしろ勝ちたいなら動け、だ。これから試合を重ねることを考えれば、試合ごとに同程度のローテーションを繰り返していけるかどうかが、勝ち上がりのカギだろう。

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