注目の日本代表メンバー。海外組招集はあるか?国内組で呼ぶべきは? (2ページ目)

  • text by Tsugane Ichiro
  • photo by Kishiku Torao

 こうした厳しいハードルを超えたとしても、海外組の所属クラブが首を縦に振らなければ招集はかなわない。平時なら、国際Aマッチデーは代表チームに選手の拘束力があるが、現状を鑑みてFIFAは4月末までクラブから代表への派遣義務を一部緩和する特例措置を取っている。

 東京五輪世代にとって今回の強化試合は、今夏の本番を見据えたチームづくりの最終段階に向かう大事な機会。A代表はW杯アジア2次予選は格下相手になるため、Jリーグ組だけで臨んだとしても勝敗への影響は少ないが、先々を見据えれば目先の結果を求めるだけの戦いは極力避けたい。そのためできる限りベストメンバーで臨んでおきたいところだ。

 海外組のメンバーがどれだけ招集できるかは不透明だが、現在は吉田麻也(サンプドリア)、冨安健洋(ボローニャ)、遠藤航(シュツットガルト)の3選手が日本代表の骨格を担っているだけに、欠かせない存在。攻撃陣では南野拓実がサウサンプトンに移籍してパフォーマンスを高めているので、日本代表でのプレーに期待したい。

 またチームのキーマンである大迫勇也もどうしても呼びたい選手だ。ブレーメンでは出場機会をあまり得られていないが、日本代表にとって重要な選手であることに変わりはない。いま大迫がどういうコンディションなのかを、今回の代表戦で知っておきたいところだ。

 ベルギーリーグのシント=トロイデンに所属するFW鈴木優磨も見たい選手のひとり。今シーズンは30試合で14得点と成長していることをアピールしている。ほかにも鈴木武蔵(ベールスホット)やブンデスリーガ2部で好調の原口元気(ハノーファー)など気になる選手はいるが、果たしてどれだけの選手たちが招集可能なのか。

 Jリーグ組で日本代表でのプレーを見たい選手の筆頭は、やはり三笘薫(川崎フロンターレ)になる。彼をA代表に招集するのか、それとも五輪世代の強化試合に向かわせるのか。この判断をどうするか興味深い。

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