北朝鮮を粉砕した森保ジャパン。ハリルJより、おもしろいじゃないか (2ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • photo by Nikkan sports/AFLO

 スピードに乗って相手DFの裏を取った長沼は、的確なコース取りでフィニッシュまで持ち込み、ニアのコースを射抜く。「自分のなかではベストだった」と自画自賛の一撃だった。

 その長沼のゴールを浮き球パスでアシストしたMF針谷岳晃(ジュビロ磐田)も、シンプルにボールを動かし、プレービジョンの確かさを証明していた。「途中から持ってしまってアフターを食らうシーンが多かった」のは反省点だが、56分に上田に通した糸をひくようなスルーパスが絶品で、ふたつのアシストはいずれもワンタッチパスだった。もともとワンタッチプレーに定評はあったが、ジュビロ磐田で揉まれて一層磨きがかかった感じだ。

 針谷と中盤でコンビを組んだ井上のプレーも目を引いた。ペナルティエリア内に侵入してマイナスのクロスに合わせて3点目を奪っただけでなく、セカンドボールの奪取や球際での競り合いといった守備面での奮闘も目立った。

 こうしたプレーに「おっ」と思ったのは、前日に井上が「課題は守備とシュートへの意識」と語っていたからだ。自身の課題に取り組み、さっそく結果を出したわけだ。

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