ハリルJにダメ出し。スペインの
戦術家は「守備強度の低さ」を見抜く
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「新しい選手をテストしたいという意向が、ニュージーランド戦よりも強く出ていた。しかし、中盤の動きは改善されていなかった。とりわけディフェンス面は後手を踏んでいた」
ミケル・エチャリはそう言って、ハイチ戦を振り返っている。
エチャリはスペインで目利きとして知られる。70歳になる現在の肩書きはバスク代表監督(FIFA未公認)で、第一線を退いてはいるが、昨シーズンで引退したシャビ・アロンソなど多くの選手が今なおアドバイスを求めるほどだ。その慧眼(けいがん)は、日本代表の本質的な問題を鋭く見抜く。
「ハイチ戦の3失点。すべてに共通するのは、日本代表の守備インテンシティの低さだ」
ハイチ戦では2点をリードしながら3失点した日本代表 エチャリは厳しく指摘している。今回のテーマは「守備インテンシティ」になるだろうか。
「まず目を引いたのは、ハイチのキックオフだ。彼らは一度ボールを下げてから、結果的に左タッチラインを割るボールを蹴り込んでいる。どこにでも蹴れるボールを、なぜムダに相手に渡すのか? 相手のプレッシャーを避けるためだとしても、もっと中央寄りにボールを蹴って、攻撃の可能性を残すべきだろう。もしボールを失っても、そこで一気にプレスをかけ、ショートカウンターも狙える。
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