初召集でも大きな存在感。
長谷川唯の2ゴールで高倉ジャパンが初勝利 (5ページ目)
しかし長谷川のプレーはひとりでは成し得ない。初戦、第2戦とタテの相棒が長年ともにプレーしてきた北川だったことで、長谷川は迷いなく飛び出すことができた。長谷川が出張中のスペースは、しっかり北川が攻撃参加をするというウィンウィンの関係が出来上がっている。
「唯さんの守備範囲はわかっているので」という北川との連係が長谷川のプレーを後押ししていた。
さらに指揮官との信頼関係も大きく影響している。U-17世代から指導にあたっている高倉監督は、長谷川の好不調を知り尽くしている。「高倉さんだからこそ、これほどの自由を許されているんだと思います」という長谷川の言葉通りだ。
本来であれば、自分のチャレンジをまるごと受け止めてもらえる環境は、選手それぞれになくてはならないもの。全員がこうした信頼関係を築くことができたら、長谷川のように思い切ったプレーが生まれるはずだ。しかし、このチームにはまだ、互いを理解し合う力が足りていないようだ。
若手とベテランが徐々に融合し始めている気配はしてきた。あと2戦、つかみかけている何かを手応えに変えるために何ができるのか。1戦も無駄にはできない。
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