「代える」?「変わる」?オーストラリア戦、どうなるハリルジャパン (3ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • photo by AFLO

 もちろん、指揮官が強調する「縦に速い攻撃」や「デュエル(球際での強さや闘う姿勢)」はこれまでの日本代表に足りないもので、身につけるべきものなのは間違いない。それは、「監督の言っていることは理解できる」とFW本田圭佑も認めている。

 だが、今はそればかりの状態になってしまっている。

 たとえば、「バランスの針」があったとして、左が「ショートパスをつないで崩す遅攻」、右が「シンプルに縦を突く速攻」だとしたら、"自分たちのサッカー"に固執したザックジャパン時代は針が「左に倒れた状態」、今は「右に倒れた状態」で、要は極端すぎるのだ。

 イラク戦の前、FW岡崎慎司は「強弱、メリハリ、臨機応変さが大事」だと強調していた。

 イラク戦の後、本田は「ベースを作るのは監督だけど、ベースに乗りながらプラスアルファとして選手が自分の得意なプレーをピッチ上で、その場、その場で加えていくことを意識しないといけない」と提言した。

 オーストラリア戦を迎えるにあたってMF清武弘嗣は、「(イラク戦は)縦に急ぎすぎているところがあった。それもすごく大事で、(FW原口元気が決めたイラク戦の)1点目は理想の形だったと思うんですけど、毎回できるわけではない。ボールを落ち着かせ、ボールを保持しながら攻めていくのが、これから大事になってくる」との展望を語っている。

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