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識者選定。ハリルジャパンに最も適合する「ベスト11」 (3ページ目)

  • 高橋 学●撮影 photo by Takahashi Manabu

カギ握るボランチは、森重&山口コンビが最適
中山 淳(サッカージャーナリスト)

中山氏が選出したメンバー。中山氏が選出したメンバー。 まだ2試合しか消化していないので、未知な部分は多々あるが、アギーレ前監督同様、基本に忠実かつハードでアグレッシブなスタイルなのが、ハリルホジッチ監督のサッカーだ。したがって、各選手たちには、創造性やテクニックよりも「強さ」と「速さ」が求められる。

 また、ハリルホジッチ監督は、対戦相手によって何種類かのシステムを使い分けるのが特徴だ。3月に行なわれた2試合(2-0チュニジア、5-1ウズベキスタン)では、4-2-3-1を採用したが、例えば4-3-3など、試合中でも異なるシステムに変化させることが想定される。そうなると、複数のポジションをこなせる人材も必要になりそうだ。

 それらのことを踏まえて選んだのが、表のメンバー。もし目の前にW杯本大会が控えているのであれば、MF長谷部誠(フランクフルト/ドイツ)やMF今野泰幸(ガンバ大阪)といったベテランを選出したいところだが、本番まであと3年もある。このメンバーでアジア予選に挑み、国際経験を積んでチーム強化を測っていったほうが賢明だろう。

 2列目の左サイドに配置した宇佐美貴史については、現時点では球際の強さなどに不安を抱えるが、ブンデスリーガ(2011年7月~2013年6月/バイエルン・ミュンヘン→ホッフェンハイム)を経験しているので“強さ”の重要性は本人も熟知しているはず。今後、その不足している部分を切磋琢磨しながら、身につけていくことを期待したい。

 ポイントになるのは、ボランチ2枚の構成だ。ハリルホジッチ監督がこのポジションに求めるのは、第一にボール奪取能力を含めた守備力で、展開力は二の次になる。そういう点で、森重真人と山口蛍であれば、その条件を満たすことができる。

 さらに、4-3-3に変更する場合の対応としては、森重がボランチに残って、山口が一列前の左にスライドする。そして、右サイドの本田圭佑が、山口と並ぶ中盤の右に移動。2列目の真ん中にいる香川真司が、前線の右ウイングに入れば、メンバー交代をしなくとも、攻守のバランスが保たれる。

 あと、攻撃面において、効果的な速攻を実現するためには、2列目の両サイドの人材がキーになる。本来、そこにはタテに速い選手を起用したいところ。ただし、その手のタイプが日本には不足している。サイドバックの酒井高徳をコンバートするといったことも考えたほうがいいかもしれない。

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