【五輪代表】2年前の一体感を取り戻せるか?解消すべきチーム内の温度差
シリア戦に続きマレーシア戦に臨む五輪代表チーム。ロンドン五輪出場へ向け正念場が続く 2月5日のシリア戦。それまで3連勝で、ロンドン五輪アジア最終予選のグループ1位に立っていた日本は、勝てばもちろん、引き分けでも五輪出場へ大きく近づくはずだった。
ところが、日本はこの重要な一戦を落とし、シリアに勝ち点で並ばれた。日本が残り2試合に連勝しても、同様にシリアも連勝すれば、グループ1位の座をかけた争いは得失点差、あるいは総得点の勝負に持ち込まれる。
当然、日本は残り2試合、連勝が絶対条件となるが、特に2月22日に行なわれるマレーシア戦ではただ勝つだけでなく、多くの得点を重ね、得失点差でアドバンテージを作りたいところ。そのためには、一昨秋のチーム立ち上げ以来最悪の試合内容だったと言ってもいいシリア戦から、いかに気持ちを切り替えて臨めるか、が重要なポイントとなる。
「不甲斐ないというか、何もできずに終わった試合でした」
シリア戦について、そう振り返るのは東慶悟である。
「これまでもJリーグなど、いろんな試合に出ていますが、(これほど悪い内容の試合は)あまりなかったと思います」
過去に例がない内容だったとまで言う東が、その要因に挙げたのが、「チーム全体として同じ意識を持てなかったこと」だった。
確かに、大きく蹴ってセーフティに試合を進めたい後ろの選手(DFやボランチ)と、今まで通りパスをつないで攻めたい前の選手(FWや2列目のMF)との間には、明らかな温度差が存在した。
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