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【プロ野球】緒方孝市が明かす「カープ最強打線」の凄み「強打者を並べるだけでは強い打線にはならない」 (4ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo

――野村さん、緒方さん、前田さん、金本さんら、90年代はトリプルスリーを狙えるような選手が同じ打線の中に何人もいました。

緒方 打線の切れ目がなかったですね。そのほかにも、首位打者を2度獲得したベテランの正田さんがいたり、下位打線を打っていたキャッチャーの西山さんも3割を打ったりしていました。繰り返しになりますが、三村監督から学んだのは、「打つだけではなく、走ってつなげる」という考え方。足が速いとか遅いとかではなく、走塁への高い意識を持つことは当然のことでしたしね。

 オーダーに並んでいる名前を見れば「そりゃあ点が入るよなぁ」と思う人も多いかもしれません。ただ、それぞれがつなぐ意識を持ち、役割を理解していたからこそ点が取れたと思います。強打者を並べるだけでは、強い打線にはならないんです。個の能力を足し算するだけではなく、それぞれの力をひとつの攻撃として機能させることが大事です。

 3連覇した時もそういったことを重視したチーム作りをしていましたし、三村さんのもとでプレーした経験が大きかったと思います。時代が変わっても、自分のなかにある攻撃の基本は変わっていません。

【プロフィール】

緒方孝市(おがた・こういち)

1968年生まれ、佐賀県鳥栖市出身。1986年に広島東洋カープからドラフト3位で指名され入団。主に外野手として活躍し、盗塁王のタイトルを3度、ゴールデングラブ賞を5年連続で受賞した。2009年に現役を引退後、コーチとして後進の指導。2015年に監督に就任すると、2016年から18年にかけてチームを球団史上初の三連覇に導いた。2019年に退任後、野球評論家などで活躍中。

著者プロフィール

  • 浜田哲男

    浜田哲男 (はまだ・てつお)

    千葉県出身。専修大学を卒業後、広告業界でのマーケティングプランナー・ライター業を経て独立。『ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)』の取材をはじめ、複数のスポーツ・エンタメ系メディアで企画・編集・執筆に携わる。『Sportiva(スポルティーバ)』で「野球人生を変えた名将の言動」を連載中。『カレーの世界史』(SBビジュアル新書)など幅広いジャンルでの編集協力も多数。

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