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【プロ野球】緒方孝市が明かす「カープ最強打線」の凄み「強打者を並べるだけでは強い打線にはならない」 (3ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo

【ひとりだけいいバッターがいても得点力は上がらない】

――3連覇時代もベンチを含めて層が厚かった印象です。

緒方 新井貴浩や松山竜平が代打で控えていたり、ブラッド・エルドレッドやサビエル・バティスタが先発しない時はベンチにいたり、ここ一番で勝負強い打撃をしてくれるメンバーがいました。代走であれば赤松真人や天谷宗一郎ら守備や走塁のスペシャリストがいましたし、そういったメンバーが揃っていたのも、3連覇をしたチームの強みでしたね。

――スタメンだけではなく、試合途中の選手起用まで含めて "打線"ということでしょうか。

緒方 そうですね。試合前に組んだオーダーでそのままいければ楽ですが、特に戦況がめまぐるしく変わる試合では、ベンチのメンバーを含めたトータルな戦術と作戦が大事です。

――この打順はこういうバッターが打つべき、といった考えはありますか? 例えば、4番バッターの理想像などはありますか?

緒方 そこの固定観念はないですね。メジャーでは大谷翔平が1番を打っていますし、以前は「2番最強説」を唱える人もいましたが、私は4番もほかの打順に関しても、「こういうバッターが打つべき」という考えはありません。大事にしているのは、やはり打線としてのつながりというか、カバーし合えるかどうか。ひとりだけ飛び抜けたいいバッターがいても、結局は勝負してもらえないので。

 大谷が1番を打つ場合は、次の2番を打つバッターが重要なんです。1990年代でいえば、3番の前田が勝負を避けられても、4番に江藤がいる。江藤が勝負を避けられても、5番には勝負強い金本やロペスがいる。3連覇時代では、3番の丸が勝負を避けられても、4番に(鈴木)誠也がいる。誠也が避けられても、5番の松山が走者を還す。そういった流れが重要です。

 いくらすごいバッターがいても、前後のバッターとの力の差があれば、相手に"逃げ道"を作るようなものです。特定のバッターだけに重圧がかかるような打線だと得点力は上がらないと思います。

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