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【プロ野球】広岡達朗が語る3人の新監督 「今の時代に合っている」と池山監督を絶賛 サブロー監督のベンチ騒動には... (2ページ目)

  • 松永多佳倫⚫︎文 text by Takarin Matsunaga

 結局、監督というのは、どれだけ我慢できるかで力量がわかる。池山自身にそういう原体験があるから、若手選手の扱い方がうまいんだろう。今の子どもたちは、少し厳しくされるだけで、すぐに『体罰だ』と騒がれる時代だ。そういう時代なんだから仕方ないが、体罰とは無縁の環境で育ってきた選手たちを指導するには、ミスを必要以上に責めず、長所を伸ばしてやることが大切なんだ。池山の指導法は、今の時代に合っているんだと思うよ」

 新監督というのは、自分の色を出したいあまり、ベテランを切り捨てて若手を積極的に起用したがる傾向がある。だが、その一方で、結果を求めるあまり、若手を辛抱強く使い続けることができない。すると、起用が中途半端になり、それがチーム内の悪循環を生み、やがて雰囲気まで悪くしてしまう。これは、新監督が最初のシーズンで陥りがちな典型的な失敗例と言えるだろう。

【あの状況からよく立て直した】

 そして話は、DeNAの相川監督へとつながった。

「相川亮二もよくやっていると思うよ。開幕4連敗でスタートし、一時は中日と最下位争いをしていたが、牧(秀吾)や筒香(嘉智)といった主力に故障者が続出するなかで、4月を勝率5割で終えた。あの状況からよく立て直したと思うよ」

 広岡にしては珍しく、ねぎらいの言葉を口にした。

「開幕から10試合の時点では、起用法も采配も心許なく、勝負運にも見放されている感じがした。ただその後、故障者が続出したことで、結果的にいろいろな選手を試すことができた。開幕ローテーションの半分以上がケガや不調で離脱し、打線の主力まで欠けた。これだけ想定外の事態が重なれば、どんな名監督でも簡単には立て直せない。だからこそ、これまで出場機会の少なかった選手を起用するしかなかったわけだが、そのことが逆にチームの活性化につながった。

 実際、若手の篠木(健太郎)や島田(舜也)が先発で結果を残し始めており、シーズン序盤だからこそできる"試行錯誤"は、ひと通りやりきったのではないか。正直、あの苦しい状況から、わずか1カ月でここまで戦えるチーム状態に戻したのは見事と言える。主力が復帰するまでは、無理に固定メンバーで戦うよりも、積極的に選手を入れ替えながら戦力の最大化を図るやり方でいいだろう。もっとも、現状はまだ選手頼み、流れまかせの試合も多い。だからこそ、今のうちにチームの土台をしっかり築いておくことが急務になる」

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