八重樫幸雄は秋山翔吾の獲得を進言。
スカウト目線で重要なポイントは?
「オープン球話」連載第17回(第16回はこちら>>)
【スカウト時代に心がけていたこと】
――さて、今回からは八重樫さんのスカウト時代について伺います。八重樫さんがヤクルトで北海道・東北担当のスカウトを務めていたのは、いつからいつまでのことですか?
八重樫 高田繁監督の2年目からだから、2009年にスカウトになって、4年前の2016年シーズンまでスカウト担当だったね。球団からは「編成をやるか、スカウトになるか、どうする?」って聞かれたんだけど、「スカウトがいい」って答えたんだよ。現役時代から早めに神宮球場に行って、東京六大学とか、東都リーグを見るのが好きだったから。
西武からMLBのレッズに移籍した秋山翔吾 photo by Kyodo News――具体的な選手については、次回以降にあらためて伺います。8年間のスカウト生活において、八重樫さんが選手を見極める際のポイントを教えてください。
八重樫 ポイントはいくつかありますよ。体格面、技術面、性格面、家庭環境......。個別に挙げていくと、やっぱり、体は大きいほうがいい。1年間を通じて戦っていくペナントレースだと、どうしても「体が大きい」「体力がある」「体幹がしっかりしている」「体のバランスがいい」「バネがある」というのは重要なポイントになります。食事や筋トレで多少は大きくすることができるけど、もともと大きいに越したことはないですからね。
――体が小さい選手はその時点で候補から外れてしまうのですか?
八重樫 体が小さい選手の場合はスピードが求められます。「足が速い」とか、「俊敏だ」ということになればドラフト候補にはなりますね。
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