石川雅規「全盛期はまだまだこれから」。投球術に詰まったプロの凄み
プロ18年目、ヤクルト・石川雅規の「あくなき探求心と向上心」には、すごさを通り越して感動すら覚える。今シーズン、ここまで(8月6日現在)16試合に登板して4勝5敗、防御率3.57。石川自身は「まだ4勝で、負けが先行しています。先発として本当に物足りないと感じています」と話すが、ピッチングには数字からは知ることのできない"プロの凄み"が詰まっている。
今年2月の春季キャンプ(沖縄・浦添市)で、石川はこう語っていた。
「ポジションって与えられるものじゃないからね。ほぼ同じ力のなかで争うのであれば、チームは若い選手を使いたいとなるのは当たり前だと思っている」
この時点で、先発ローテーション入りはまったく不透明だった。
ここまでプロ通算167勝をマークしているヤクルト石川雅規 そしてローテーション入りしている今、あらためてこの時の言葉について聞いてみた。
「先発ローテーションは、勝負して奪い取るものですからね。これはプロに入団した時から "核"としてあるもので、ある程度の結果を残していた頃でもそうでした。今、僕は40歳になろうとしているので、その気持ちはよりいっそう強くなっています」
石川は開幕2戦目の阪神戦(京セラ)で先発し、黒星スタートとなったものの5回を1失点、8奪三振の好投を見せた。ここまで先発投手としてチーム最多タイの4勝を記録し、10試合以上に先発した投手のなかで防御率はトップ。登板数、インニング数は小川泰弘に次ぐ位置にいる。
「とはいえ、疲労を考慮してもらっていることもあると思いますけど、中10日があったり、抹消も何度かありますからね。十分に信頼を得られていないと感じる部分はあります。先程も言いましたが、まだ4勝で、負けも先行しています。
ただ防御率に関しては、低いにこしたことはないので、ここまではうまくいっていると感じています。粘りながら、なんとか失点を少なくできている。もうシーズン後半になりましたが、これから登板する試合はすべてに勝ちがつくピッチングをして、対戦相手はもちろん、ウチの若い選手とも勝負していきたい」
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