「期待はずれのドラフト1位」は、なぜイタリア料理のシェフになったか (6ページ目)

  • 取材・文:元永知宏 Text by Motonaga Tomohiro
  • photo by Kyodo News


──最後に、水尾さんが大事にしていることを教えてください。

「同じ失敗を二度はしないこと。私の人生は失敗だらけでしたけど、これだけは決めています。自分では賢くないとわかっていますが、バカにはなりたくない。バカは同じ失敗を何度も繰り返しますから。私はスタートが遅かったので、そこに気をつけて、やるしかありません」

【水尾嘉孝(みずお・よしたか)】
1968年、奈良県生まれ。明徳義塾高から福井工業大学を経て、1990年ドラフト1位で横浜大洋ホエールズに入団。95年からオリックス・ブルーウェーブでプレーし、97年にはリーグトップの68試合、98年にも55試合に登板するなどセットアッパーとして活躍した。西武ライオンズ、アメリカのマイナーリーグでプレーしたあと、06年に現役引退。プロ通算成績は、269試合登板、7勝9敗2セーブ、防御率3.42。現在は、東京・自由が丘にあるイタリア料理店「トラットリア ジョカトーレ」のオーナーシェフ。水尾氏の人生の再チャレンジは、『期待はずれのドラフト1位──逆境からのそれぞれのリベンジ』(岩波ジュニア新書)に詳しい。


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