チーム防御率ダントツの最下位。石井一久が語る"ヤクルト投壊"の理由 (3ページ目)

  • 和田哲也●文 text by Wada Tetsuya
  • 共同通信社●写真 photo by Kyodo News

「これも僕の場合はですけど、何かを変えるということはありませんでした。調子が上がらないのにはいろんな理由がありますから、一概にこういった方 法をとればよくなるというのはない。自分の体ときちんと向き合いながら、中5日や中6日の休みのなかで、投げる時間を増やすのか、逆にケアの時間にまわす のかという見極めが大事なんです。
 
 コーチに聞いて、自分では気づいていなかったことを『こうなってるんじゃないか』って指摘してもらうのも重要。でも、選手自身が自分の体を分析することを怠っていたら、仮にコーチからアドバイスをもらった直後はよくなったとしても、それを継続することは難しいですから」

 ケガの功名ではないが、オールスター期間中に自分と向き合う時間をたっぷりとれたヤクルト投手陣。そのなかから、後半戦の救世主となる選手が現れるかもしれない。

 昨シーズンのヤクルト救世主といえば、ケガからの復帰を果たした館山昌平の存在が大きかった。6月に1019日ぶりの勝利を挙げてからの連勝で、夏場で 疲れが見えはじめたチームを勢いづけた。現在は最下位と状況は違うが、これからチームを押し上げてくれる選手は果たして誰になるのだろうか。

「後半戦で期待するのは、やはり5年ぶりに1軍に復帰した由規ですね。球速は150キロくらい出ていますし、追い風になるような存在になってほしい。あと は、村中恭兵もキーになると思います。ここ2、3年は思うように投げれていなくて、今も安定感はまだまだですが、いいときの状態に戻ってきている。中継ぎ から先発に戻って、これから面白い働きをするんじゃないでしょうか。

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