ア・リーグプレーオフは激戦か。台風の目は強力救援陣のアスレチックス (2ページ目)

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • photo by Getty Images

 そのアストロズとディビジョンシリーズで激突するのが、インディアンスです。このチームもアストロズ同様、投打のバランスの取れたすばらしいチームです。

 フランシスコ・リンドーア、ホセ・ラミレス、エドウィン・エンカーナシオンと強打者が揃い、投手陣も20勝のコリー・クルーバー、17勝のカルロス・カラスコを筆頭に、2ケタ勝利を挙げた投手が5人もいるなど、充実しています。

 その一方で、リリーフ陣に不安を残しています。クローザーのブラッド・ハンドまでどうつないでいくのかが最大の課題です。経験豊富なアンドリュー・ミラーが本来の力を発揮してくれれば計算が立つのですが、故障明けということもあって、まだ完調にはほど遠い内容のピッチングでした。この苦しい状況をテリー・フランコーナ監督がどうやり繰りするのかも見ものです。

 また、シーズン108勝をマークしたレッドソックスも世界一になる力を秘めたチームです。JD・マルティネス、ムーキー・ベッツを筆頭に好打者が並び、チーム打率.268はリーグ1位。また打つだけでなく、足を絡めてくるなど多彩な攻撃を仕掛けてくるなど、得点能力の高いチームです。

 投手陣もクリス・セール、リック・ポーセロ、デビッド・プライス、エデュアルド・ロドリゲスと先発陣は揃っており、クローザーも42セーブのクレイグ・キンブレルが健在。ただシーズン後半、キンブレルは四球から失点を許すなど不安定な投球が多く、彼につなぐまでのセットアッパーも不安を抱えています。

 そしてワイルドカードですが、シーズン267本塁打を記録したヤンキース打線の破壊力は凄まじいですが、アスレチックスも48本塁打のクリス・デービスをはじめ、長打力のある打者が揃っており、攻撃力は互角だと思います。

 投手力を比較すると、先発はヤンキースの方が駒は揃っていますが、ブルペンに関してはアスレチックスが圧倒的です。そしてそのアスレチックスですが、ワイルドカードの先発にリリーフのリアム・ヘンドリックスを抜擢するという発表がありました。おそらく細かい継投で逃げ切る作戦でしょうが、これがヤンキース相手に通用するのか注目ですね。

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