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【独立リーグ】周東佑京の技術を吸収した無名男がドラフト候補へ 一塁到達3秒81の爆速男・松村祐太とは何者か? (2ページ目)

  • 高木遊●文 text by Yu Takagi

「あの人のせいです(笑)」

 そう言って松村が指を差した先にいたのは、この日の対戦相手である福島レッドホープスの右腕・島田辰徳だった。

 東海大海洋学部から静岡硬式野球倶楽部に入部した島田は、コンビニエンスストアで働きながら、「本気でNPBを目指す」と公言してはばからなかった。そんな島田の姿勢に刺激を受けた松村は、「もう一度、本気で野球をやってみようかなと思いました」と、次第に目の色を変えていった。

 そして昨年、トライアウト受験を決意。チームや会社の同僚も温かく、「不合格なら来年はまたウチでやればいいよ」と背中を押してくれた。

【周東佑京の自主トレに参加】

 NPBのファームに参戦するハヤテベンチャーズ静岡は受からなかったものの、ルートインBCリーグのトライアウトで千葉スカイセーラーズの青野毅監督(元ロッテ)ら関係者の目に留まり、声がかかった。

 NPBにより近い環境で夢を追いかけるため、松村は自らの武器にさらに磨きをかけようと、積極的に動き始めた。

 まず松村は、男子400メートルハードルの現役選手でありながら、パーソナル指導も行なっている山本武さんをSNSで見つけ、自ら連絡を取って走り方の指導を受けた。

 さらに、千葉スカイセーラーズのスポンサーを務めるソフトバンク・近藤健介との縁もあり、同じくソフトバンクの周東佑京の自主トレにも参加。「刺激的でした。タイプも似ているので」と振り返るなど、充実した時間を過ごした。

 年間を通して戦い抜くための体づくりや、ランニング、体幹トレーニングの重要性、さらに走塁面でも、「ベースランニングでまったく膨らまない回り方や、盗塁時の重心の使い方、体重移動を教えてもらいました」と、世界レベルの俊足を誇る"韋駄天"の技術と考え方を、松村は貪欲に吸収していった。

 打撃についても、「自信を持って振りにいけています」と手応えを口にする。守備でも「ファーストミットも持ってきていますし、内外野問わずどこでもやるつもりです」と意欲的だ。

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