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異色経歴の監督と有名TikTokerを擁する高知中央女子野球部。驚きの練習量で甲子園での決勝の舞台に立つ (3ページ目)

  • 寺下友徳●取材・文 text by Terashita Tomonori
  • Photo by Terashita Tomonori

 そして、監督がマウンドに上がって指示が出せる女子高校野球において指揮官の力は大きい。今大会でも大体大浪商(大阪)との3回戦と甲子園行きをかけた秀岳館(熊本)との準決勝最終回には西内監督がマウンドへ行き、「ランナーは気にしないでいいから、この打者をしっかり抑えよう」と声をかけた。ピンチを切り抜け、ともに1点差の接戦をものにした。扇の要を守る村中星南(3年)いわく、「先制して終盤に守り切る」高知中央のスタイルはこれらの戦いを通じて確立されていった。

 そんなチームを陰ひなたで支えるのは、部の1期生として門を叩いた10人の3年生。そのなかには、15秒の動画投稿アプリ「TikTok」で有名な女子野球TikToker「まつりの」こと松本里乃投手も含まれている。

【TikTokerまつりのが明かす「TikTokをする理由」】

TikTokでも人気を集める松本里乃投手TikTokでも人気を集める松本里乃投手
 佐賀県出身の松本里乃投手。中学3年の時、「友達に勝手に上げられた」という松本自身が野球をしている動画が話題になった。周囲からの「もっと動画を見たい」という要望に応える形で、自分で動画を撮り始めたという。

「最初は自己満足で始めたんですが、そのうち体験入部とかでも『里乃さんの動画を見て高知中央の女子野球部に行こうと思いました』という声も聞かれるようになって。『これなら女子野球に貢献できるんじゃないか』ということで目的を定めました」

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