福岡にドラ1候補の超大器。プロスカウトも「スケールが違う」と大絶賛

  • 加来慶祐●文 text by Kaku Keisuke
  • photo by Ohtomo Yoshiyuki

スポルティーバ厳選! 
高校野球 47都道府県の注目選手
福岡編

  新型コロナウイルスの影響により毎年夏に甲子園で開催される「全国高等学校野球選手権大会」が中止となり、その替わりに、各都道県は独自の代替大会を行なうとしている。福岡では7月4日から県内4地区で開催する独自大会「がんばれ福岡2020」が始まる。白熱の試合が期待される中、注目選手を紹介する。

昨年夏の甲子園にも出場した筑陽学園の大型遊撃手・中村敢晴昨年夏の甲子園にも出場した筑陽学園の大型遊撃手・中村敢晴 ここへ来てスカウトたちの評価が急上昇しているのが、福岡大大濠の188センチ、93キロの大型右腕・山下舜平大(しゅんぺいた)だ。ストレートは最速153キロを誇り、なにより角度あるボールが最大の魅力である。一部のスカウトからは「スケール感が抜群。1位指名も十分にあり得る」という声も出ている。

 また別のスカウトは、山下についてこう語る。

「フォームのバランスがすばらしいうえ、リーチが長いので打者に近いポイントでリリースできる。おそらく打者は、球速表示以上に速く感じていると思います。九州地区では最上位の評価で間違いありません。軟式出身者ならではの伸びしろの大きさも魅力ですよね」

 もともと球種はストレートとカーブの2種類のみで、緩急を使ったピッチングが基本だった。そこに最近になって球速の出るパワーカーブが加わったことが、評価急上昇につながっているようだ。前出のスカウトは「カーブこそが山下の能力の高さを物語っている」と言い、こう続けた。

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