吉田麻也が「まさかのシャルケ」と言った意味。親友・内田篤人を遠いスタンドから眺めた憧れのクラブ (3ページ目)

  • 了戒美子●取材・文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by AFLO

30代シャルケでの新たな挑戦

 だが、そのシャルケで今度は自分がプレーすることになった。

 まさかのシャルケ入団、と問いかけると、

「まさかのシャルケ」

 吉田はオウム返しに言って笑った。

「かつてはね、こーんなちっちゃな内田選手を見ていたので」

 と、言いながら親指と人差し指で隙間を作り、スタンドからピッチがいかに遠かったかを説明する。

「そこに立てると言うのは、すごく楽しみでもあるし。まあ、ただ歳も歳なので1年1年、毎年勝負なので、しっかりとまずはいいスタートをきって結果を出して、いいシーズンにしたいですね。よろしくお願いします」

 吉田は頭を下げて、この日のミックスゾーンを締めくくった。

 20代前半の頃とは違う。フェンロから、サウサンプトン、サンプドリアを経てのシャルケ入りには期待が高まる。今季のシャルケは以前のようなキラキラ感はなく、あくまで2部から昇格してきたばかりのチームだ。

 かつて親友が活躍したそのクラブで、吉田の新たな挑戦が始まる。

吉田麻也が信頼のトレーナー。選手に「バカ受け」施術で世界に挑む

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