【自転車】激戦のジャパンカップでTeamUKYOが得た次なる目標

  • 西村章●構成・文・写真 text & photo by Nishimura Akira

遥かなるツール・ド・フランス ~片山右京とTeamUKYOの挑戦~
【連載・第79回】

 先週末、栃木県宇都宮市で行なわれた「ジャパンカップ」。世界の強豪チームが集まる国内屈指のビッグイベントは、TeamUKYOにとって今の実力を試す絶好の機会となった。今シーズン、国内シリーズ戦「Jプロツアー」で好成績を残している彼らが、ジャパンカップで掴んだ手ごたえとは――。

(前回コラムはこちら)

ジャパンカップ・クリテリウムを制した別府史之ジャパンカップ・クリテリウムを制した別府史之 日本で唯一のUCI超級レースジャパンカップ・サイクルロードレース」が10月18日、宇都宮森林公園で開催された。

 今年のジャパンカップには、ワールドツアーから5チーム(チーム・キャノンデール・ガーミン、BMC・レーシングチーム、ランプレ・メリダ、トレック・ファクトリー・レーシング、チーム・スカイ)が参戦している。キャノンデール・ガーミンからは昨年のジャパンカップで優勝を飾ったネイサン・ハース(オーストラリア)、ランプレ・メリダは今年のジロ・デ・イタリアで区間優勝を果たしたディエゴ・ウリッシ(イタリア)など、強豪選手を擁して来日した。

 なかでも、トレック・ファクトリー・レーシングは日本人選手の別府史之と、スーパースターのファビアン・カンチェラーラ(スイス)、さらにローラン・ディディエ(ルクセンブルク)、バウク・モレマ(オランダ)、ヤロスラフ・ポポヴィッチ(ウクライナ)と、欧州のレースと変わらない強力なラインナップを揃えてきた。

1 / 4

プロフィール

  • 片山右京

    片山右京 (かたやま・うきょう)

    1963年5月29日生まれ、神奈川県相模原市出身。1983年にFJ1600シリーズでレースデビューを果たし、1985年には全日本F3にステップアップ。1991年に全日本F3000シリーズチャンピオンとなる。その実績が認められて1992年、ラルースチームから日本人3人目のF1レギュラードライバーとして参戦。1993年にはティレルに移籍し、1994年の開幕戦ブラジルGPで5位に入賞して初ポイントを獲得。F1では1997年まで活動し、その後、ル・マン24時間耐久レースなどに参戦。一方、登山は幼いころから勤しんでおり、F1引退後はライフワークとして活動。キリマンジャロなど世界の名だたる山を登頂している。自転車はロードレースの選手として参加し始め、現在は自身の運営する「TeamUKYO」でチーム監督を務めている。

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る