2013.10.29

【新車のツボ65】
日産ジューク・ニスモ 試乗レポート

  • 佐野弘宗+Sano Hiromune+●取材・文・写真 text&photo by

 このコーナーに日産ジュークが登場するのはこれで2回目(第13回参照)。ただ、今回は今年春に追加された新グレードの”NISMO=ニスモ”だ。ジュークのなかでも、もっとも高性能で、もっともマニアックなシロモノである。

 ちょっとしたクルマ好きなら”ニスモ”の名前を聞いたことがあると思う。ニスモ(正式名ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル株式会社)は日産の100%子会社で、主軸事業は日産のワークス・モータースポーツ活動。かつてのル・マンやツーリングカー、最近のGT選手権……など、”レースで勝つ日産”の大半が彼らの仕事だ。彼らはそのほかにも、日産用スポーツ部品も手がける。

 ところで、われわれ外部からは、ニスモと似たように見える日産子会社がもうひとつある。オーテックジャパン(以下オーテック)だ。この2社はまったくの別会社。オーテックも日産用オプション部品などを手がけるが、本職は日産車をベースにした特装車・架装車。たとえば日産ベースの救急車や福祉車両、教習車、テレビ中継車……その他いろんな特殊車両の多くがオーテック製だ。だから、オーテックには市販車開発部門やクルマの生産ラインなど、ニスモにはない機能もある。

 そういうオーテックの特装車には、日産正規ディーラーで売られる純正スポーツモデルも数多い。ただ、クルマの性格や日産本体の意向によって、その商品名はいろいろ。堂々と”オーテック”と名乗るときもあれば、オーテックのオの字もつかないこともあり、場合によってはオーテック製なのに”バージョン・ニスモ”なんて例もあったりもした。まあ、クルマに興味がなければどうでもいい話だが、これまでのニスモとオーテックは、クルマに興味があって詳しい人ほど、ややこしくて分かりにくい……というアンビバレントな事態が続いていたことは否定できない。