宮司愛海アナと内田嶺衣奈アナが語ったフィギュア中継の心得と難しさ。「印象深いのは髙橋大輔選手のシングル競技最後のインタビュー」

  • 佐野隆●写真 photo by Sano Takashi

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フジテレビの人気スポーツ・ニュース番組『S-PARK』とweb Sportivaのコラボ企画として始まった宮司愛海アナの連載『Manami Memo』。今回は、フジテレビのフィギュアスケート中継を担当している内田嶺衣奈アナとともに、中継時の秘話について話してもらいました(今週22日から開幕する「全日本フィギュアスケート選手権2021」でも中継リポーター、インタビュアーも担当)。宮司アナにとって内田アナは2年先輩という間柄。共感し合う部分の多い対談になりました。(※内容は取材時での情報です)

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【フィギュアスケート中継歴】

宮司 今日はよろしくお願いします。早速ですが、内田さんはフィギュアスケート関係のお仕事をどれぐらい担当されていますか?

内田 今年で7シーズン目かな。2014年のソチオリンピックの次の年から正式加入したと思うから。

宮司 すごい! 担当初期と7シーズン目の今とを比べて、自分の成長度合いを感じることはありますか?

内田 フィギュア班に入った頃は、現場の緊張感に自分が飲み込まれそうになっていて、ずっとガクガクブルブルみたいな感じだったな。まずその空気に7年をかけてようやく慣れてきたっていうのはあるかも。

宮司 私がフィギュア中継を最初に担当したのが、2018-2019シーズンだと思います。平昌オリンピックには、当時担当していた『めざましテレビ』の取材キャスターとして現地に行きましたが、その時はフィギュアのことは、フィギュア班についたあとほど、くわしくはなかったですね。私が本格的にフィギュア班についたのが18年シーズンということになりますから、内田さんと一緒に中継につくようになって3年ですかね。

内田 そうだね。クリスマスも3年連続で一緒。

宮司 全日本(フィギュアスケート選手権)がいつもその時期ですからね。

【フィギュアスケートの魅力とは?】

宮司 フィギュアは、ほかのスポーツにはない特性があって、奥深い競技だと思いませんか?

内田 すごく思う。競技であるけれども芸術でもあるというのが大きな特徴で。もちろん点数は出るし順位はつくけれど、選手たちは自分自身と常に戦っているところもそうだし。選手同士がみんなリスペクトし合って、その選手のいい演技を願い合いながら切磋琢磨している空気がすごくある競技だなと感じてる。
 当たり前だけど、みんな毎年プログラムも変わればチャレンジしている課題も変わるし、こちらが見ていてもわかるぐらい「今年はここをブラッシュアップしてきた」という変化も感じられる。シーズンを追いかけていくのが楽しくなる競技だよね。

宮司 確かに。それにシーズンの最初と終盤だと滑り込みが違うから、終盤にかけてどんどんよくなったりすることもありますよね。

内田 振りつけも変えたりするしね。

宮司 そういう違いというか、変化というか、成長の部分は、取材者として見ていてものすごくうれしい部分もあります。

内田 ファンの皆さんもたぶんそういう目線で見ているのかなと思う。「今シーズンのプログラム、これなんだ」という最初の披露の時のワクワクから、より選手自身のプログラムになっていく過程を追いかけて。かなり気持ちを入れて見ているのを、私たちも取材をしながらすごく感じます。

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