宮司愛海アナが日本シリーズで驚愕。
ホークス甲斐拓也の配球の妙

  • 猪岐沙矢佳●写真 photo by Inomata Sayaka

宮司愛海連載:『Manami Memo』 第5回

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 フジテレビの人気スポーツニュース番組『S-PARK』でメインキャスターを務める宮司アナの連載『Manami Memo』。番組で携わってきた競技や取材した選手の魅力について語ってもらいます。第5回のテーマは、「プロ野球」。スコアブックをつけながら取材した福岡ソフトバンクホークスと読売ジャイアンツの日本シリーズについて。

野球取材時に必要なマイ・スコアブックを持って撮影野球取材時に必要なマイ・スコアブックを持って撮影
 元号が令和になって初めての日本シリーズ。3連覇のかかるソフトバンクホークスに対するは、2013年以来6年ぶりの出場となる巨人。2000年以来の顔合わせとなったこの戦いは、今季限りで引退を表明した阿部慎之助選手の引退試合となることからも多くの注目を集めました。

 結果はホークスの3連覇。しかもCS(クライマックスシリーズ)ファーストステージ初戦での敗戦を除くと10連勝での日本一と、まさに桁外れの強さを見せたソフトバンク。いったいその強さはどこから来るものだったのでしょうか。

『S-PARK』では、第1戦の試合前にチームの守備の要であるキャッチャーのおふたりに話を伺っていました。

 まず巨人の小林(誠司)選手が語ったのは、「ホークスのバッターは1番から9番まで打線に切れ目がなく、足も使えて総合力のあるチームなので、何かを意識させたい。自分なりに観察して、感性を研ぎ澄ませていきたい」ということ。シリーズ中にその何か、を見つけていこうという戦い方だったのだと思います。

 その一方で、ソフトバンクの甲斐(拓也)選手が語っていたのは、1戦目の時点ですでに日本シリーズ全体を見通した戦い方でした。

 日本シリーズは最大7試合ですから、1試合4打席とすると、1人の打者につき最大で30打席くらい打席が回ってくる計算になります。そのことを踏まえて、甲斐選手は「探るよりもこちらから仕掛けたい、攻めていきたい」と語っていたのです。

 例えば、「巨人はCSファイナルの阪神タイガース戦で、スチールだったり、丸(佳浩)選手がセーフティスクイズをしたり、普段はしないようなことをしていたので、後手に回るよりもまずは仕掛けてみよう」と話し、積極的な配球を示唆していました。

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