オーストラリア代表GKが語った
PKでの本田圭佑選手との「駆け引き」

 日本代表のワールドカップ・アジア最終予選、オーストラリア代表との大一番は1-1の引き分け。日本のワールドカップ・ブラジル大会出場が決定して、埼玉スタジアム内のスタジオで、歓喜の瞬間を迎えることができました。

photo by Yamamoto Raitaphoto by Yamamoto Raita 私にとって代表戦の中継デビューだったので、かなりプレッシャーを感じていました。先輩の吉野真治アナウンサーが実況する試合は「不敗」という験(げん)のいいデータもあったので、「大丈夫、大丈夫」と自分に言い聞かせていましたが、それでも「日本が負けたらどうしよう」という不安も沸いてきて、当日は朝からありえないほど緊張していました。本番前の打合せやリハーサルでは緊張しすぎて不安でいっぱいになる瞬間もありましたが、本番を無事に終え、日本代表のワールドカップ出場も決まって本当に感激しました。

 また、今回は、対戦相手オーストラリア代表チームの情報をすべて頭に入れ、日本の選手たちがそれぞれの役割をどのように果たしているかを見ることで、警戒していたケーヒル選手を今野泰幸選手がしっかり止めていたことがよくわかりました。観戦ポイントをまたひとつ学ぶことができたと思います。

 試合は、オーストラリアに先制されましたが、この時点で残り時間が10分ほどだったので「負けたらどうしよう!?」と、正直、観ている私の方が、心が折れそうになりました......。でも、選手のみなさんはまったくあきらめていなかったですし、サポーターのみなさんがさらに大きな声で応援していたので、「私も応援しなきゃ!」と自分を奮い立たせました。

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