競輪GⅠ覇者を父に持つ市田龍生都 大学で2年連続3冠、養成所早期卒業、所長が太鼓判を押す怪物のプロ入り決定 (2ページ目)
競輪に対するこだわりを感じさせる市田 photo by Hirose Hisayaこの記事に関連する写真を見る
「期待してもらっていい」と所長
デビューは2025年1月4日(土)~6日(月)の松戸競輪場。これまでは養成所のメンバーとの争いが中心だったが、ここからは酸いも甘いも知ったプロ選手たちの戦場に入る。
それでも、数々の原石を見てきた日本競輪選手養成所の滝澤正光所長は、ビデオコメントのなかで、「安心して見ていられる選手。期待してもらっていい」と話すなど、彼のポテンシャルの高さに太鼓判を押す。
養成所では、世界で活躍できる選手を育てることを目的としたトレーニンググループ「HPD教場」(ハイパフォーマンスディビジョン)でも練習に取り組み、9月の全日本自転車競技選手権大会トラック・レース1kmTT で優勝、ケイリン、スプリントでともに準優勝を果たすなど、国内トップクラスの実力であることを証明してみせた。
将来的にはオリンピック出場への期待もかかり、本人も「まずは世界選手権でメダルを獲ることを考えて、オリンピックのチャンスが巡ってきたら、逃さずつかみ取りたい」と競技との両立を視野に入れている。
強みは「トップスピードに達してからの中高速域での持続力」と語る市田。そのデビュー戦では、どんな衝撃を与えてくれるのだろうか。モンスター級の逸材が、ついにベールを脱ぐ。
【Profile】
市田龍生都(いちだ・りゅうと)
2001年9月28日生まれ、福井県出身。自転車競技の名門、福井科学技術高校時代には、全国高校総体(インターハイ)1000mTTで2連覇を達成。国体などのタイトルも複数獲得するなど頭角を表す。中央大学進学後も好成績を維持。2年時にはインカレトラック短距離種目で3冠を成し遂げ、翌年も3冠を達成した。2024年5月に日本競輪選手養成所に入所し、ゴールデンキャップを2度獲得。第1回記録会の400mTTでは養成所記録を樹立した。父はGⅠ制覇経験のある市田佳寿浩氏(福井・76期・2018年12月引退)。
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