鈴木優花(パリ五輪女子マラソン6位)が語るナイキ アルファフライ3とシューズへのこだわり
パリ五輪で着用したアルファフライ3を手にする鈴木優花 photo by Nike
オリンピック史上もっとも厳しいコースと言われたパリ五輪マラソンで6位入賞を果たした鈴木優花選手(第一生命)。世界のトップランナーに食らいつき、レース終盤まで食らいついた鈴木選手の足元を支えたのがナイキ アルファフライ3だった。
最大の難所と言える28kmすぎから1km近く続く傾斜13度以上のコースは、鈴木選手が「壁」と表現するほど過酷だった。そうした上り基調の続くコースに厚底シューズはフィットしないという意見をよく耳にするが、「私はあまり感じませんでした」との言葉通り、鈴木選手が先頭集団との差を縮めていく姿は圧巻だった。
大東文化大学時代はトラックのみならず、全日本大学女子駅伝をはじめとする駅伝で存在感を発揮してきたが、将来的にマラソン(ロード)への挑戦を見越して、厚底シューズを履きこなすためにフォーム改善に取り組んできた。
「厚底シューズに対応できるようにフォームをイチから変えてきました。具体的には、足を叩くように振り下ろすのではなく、足を置くようにして、地面に接地した瞬間だけに出力して跳ねるようにして、その反発を生かして進むようにしています」
多くのトップランナーと同じく、鈴木選手も、練習の内容や距離によってシューズを履き分けている。
「レースペースの練習の時は(実際のレースで履く)アルファフライ3を履き、距離走などベースを作る時は、別のシューズにしています。私の場合は、厚底に慣れすぎても良くないので、ペガサスターボ ネクストネイチャーを履いていました。特に後半にペースが上がる内容の練習では、ほどよいバネ感もあり、厚すぎず、自分の足の指で地面を捉える感覚も養えるので、それを履いていました。
あとジョグでは、クッション性のあるインフィニティラン4を愛用していました。疲れている時も安心して接地できること、それでいて厚底の反発をもらえるので、その部分を意識して走るので使っています」
そうしたシューズ性能はもちろん、鈴木選手がナイキのシューズで気持ちが上がるのは、そのデザイン性だという。「スタイリッシュでかっこいいので、毎回楽しみにしています。今回のアルファフライ3もオレンジが映えていて、柄もアーティスティックで履くのが楽しみでした。私自身が履いて走りたい、とやる気にさせてもらえる存在でした」と振り返る。
パリ五輪では優勝したシファン・ハッサン選手(オランダ)をはじめ、同じシューズを履いている強い選手をみて、「ドキドキワクワクした感情もありました」という鈴木選手。
大きな目標は2028年のロサンゼルス五輪、そして2024年1月に19年ぶりに塗り替えられたマラソン日本記録を更新すること。
来年以降も、その走りから、ますます目が離せない。