石川佳純とシスコの良好な関係。逆転劇の裏にはデータ分析あり

  • text by Sportiva
  • 木鋪虎雄●写真 photo by Kishiku Torao

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シスコの発表会に登壇した石川佳純。シスコとの秘話を語ったシスコの発表会に登壇した石川佳純。シスコとの秘話を語った 世界屈指の実力と高い人気を誇る日本卓球界の華、石川佳純選手が、1月22日(水)に都内で開催されたシスコシステムズ合同会社(以下、シスコ)の発表会「シスコアスリートアンバサダー 石川佳純選手メディアイベント『卓球×テクノロジーによる戦い方改革2020』」に登壇。4年に1度の東京での大会に向けて意気込みを語るとともに、これまで公にされてこなかったシスコとの取り組みを明かしてくれた。

 昨年末に注目を集めたカナダでの国際大会に優勝し、世界ランキングのポイントで日本女子2位に上がった石川選手。土壇場でのこの逆転劇について、「本当に厳しいオリンピックレースで1年間すごく長かったんですけど、最後は一番いいプレーができて、代表を獲得することができてすごくうれしいです」と笑顔で語り、夏の大会に向けては、「もっと強くなってコートに立ちたいと思います」とさらなる努力を誓った。

 ここまで調子の波はあったものの、常に高いレベルを維持してきた石川選手。そのプレーを陰ながら支えていたのが、前述のシスコだ。シスコとの取り組みは2017年から始まっていた。同年12月に石川選手と張本智和選手が「シスコアスリートアンバサダー」に就任。一般的にアンバサダーといえば、契約した企業の顔として、各メディアなどに登場して商品の良さをアピールするものだが、シスコとの取り組みは一線を画していた。シスコは自社が持つ最新のテクノロジーを使って、選手の競技活動そのものをサポートし始めた。

 シスコは、最も実績のあるネットワーク技術を中心に、コラボレーション、セキュリティなど、幅広いテクノロジーを有している。もともとビジネス用に開発されたテクノロジーではあるが、これらをスポーツに転用。選手の競技データをいつでもどこでも安全確実に必要な場所に届けるとともに、総合的なセキュリティ技術でその大切なデータをしっかりと保護。これらのテクノロジーをベースにさまざまな展開を行なっていった。

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