2020.05.29

瀬戸大也が初五輪で知った金の重み
「大舞台で力を出し切った人が獲るもの」

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Insidefoto/AFLO

「絶好調でないことはわかっていましたが、コーチからは『2年前よりも確実に力がついているから、自力で内定を獲ってこい』と言われました。100%ではない状態で4分8秒50が出たので、4分6秒くらいの自力はついているのかなと思います」

 大舞台での実績に加え、記録もライバルに追いついてきたことで、自信は深まっていた。そして迎えたリオ五輪。200m個人メドレーで出場権を取れなかった瀬戸は、初日の400m個人メドレーに賭けていた。

 午前の予選では、同組で同い年のチェイス・カリシュ(アメリカ・13年世界選手権2位、2015年世界選手権3位)が、平泳ぎからの強さを見せつけて自己新でゴールした。瀬戸は、カリシュから遅れたものの、4分08秒47の自己新で好調ぶりを見せた。

 一方、萩野も前組で4分10秒00だったが、「大也が速かったから、逆に気が楽になりました。決勝は普通にいけば4分5秒台は出ます。今は相当流していましたから」と、余裕を見せていた。

 同日夜に行なわれた決勝は、この3人の優勝争いとなった。