女子三段跳・髙島真織子が日本選手権でつかんだ東京世界陸上への手応えと好調の要因 (2ページ目)
【世界陸上の舞台・国立競技場でつかんだ自信】
髙島は5月のゴールデングランプリでは記録こそ13m66にとどまったが、14m20台を持つ海外勢を抑えて優勝。その経験も今回の日本選手権では生かすことができた。
「私の体感では国立競技場のタータンは助走では真っ直ぐ上に撥ねる感覚があるので、前に進むためにはうまく調整していかなければいけない。そこは探り探りやったけど、これで世界選手権に向けて2回試合ができた。今回、まったく違うタイプの練習拠点でも、うまく国立をイメージした練習に取り組んで結果につながったので、そこがひとつの自信になりました」
また、世界陸上に向けては、こう意気込む。
「今回の日本選手権は世界選手権のリハーサルのイメージで出場したけど、1本目が12m台と記録が残せなかったのは詰めが甘かったかなと思います。ただ2本目で13m90を出せたのは自信になったし、そこから13m80~90台を跳べる高いアベレージを残せたことも自信になりました。
ただ、もう一段階上げていかないと世界選手権では決勝に残れないと思うので、そこは次の課題だと思います。今回14m台まで届かなかったのは、織田記念から少し思うように跳躍練習が積めてないこともひとつの原因と思うので、ここから2カ月、しっかり調整して跳躍練習も積んで世界選手権に向かいたいと思います」
世界陸上参加標準記録の14m55は、現時点でもまだ世界で7名しか突破していない高い壁だ。そこに向けては「かなり遠い記録だけど、三段跳はハマったらけっこう記録が出る種目でもあるので、そこはもちろん目指しています」と意欲を口にするが、現実的な目標は、今年になって見え始めてきた14m15の日本記録突破だ。
「今回は、織田記念の時よりすごく自然な流れで跳躍動作はできたかなと感じています。織田の時はまだ『形をしっかり作ろう』というイメージがあってぎこちないところがあったけど、そこから考えたらいい流れだったと思う。やっぱり世界選手権で決勝に残るとなったら14m10~20あたりは必要になってくるので、その辺の記録を世界選手権までにはしっかり出したいです」
世界大会初出場だった2023年の世界陸上は「出場するのがやっと」という状態で、予選で13m34しか跳べずに全体34位という結果だった。だが今年は地元開催の世界陸上で「しっかり練習積み、調整も確実にできて挑戦できるかな」と期待を高める。
「親もチケットを買っているので、出ないわけにはいきません」と明るく笑う髙島。2度目の大舞台に自信を持って臨もうとしている。
著者プロフィール
折山淑美 (おりやま・としみ)
スポーツジャーナリスト。1953年、長野県生まれ。1992年のバルセロナ大会から五輪取材を始め、夏季・冬季ともに多数の大会をリポートしている。フィギュアスケート取材は1994年リレハンメル五輪からスタートし、2010年代はシニアデビュー後の羽生結弦の歩みを丹念に追う。
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