箱根で東海大を脅かすのはどこか。ライバル校の強みがそれぞれ見えた (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Kyodo News

「3区と4区がうまくいけば優勝争いもできたが、田澤と山下がエース区間を走れそうな雰囲気が出てきて(箱根の)往路に目途が立ったのが収穫。あとは中間層の選手たちがしっかりやるのと、山の上り下りがちゃんとしてくれば、箱根は面白いレースができるかなと思います」と大八木監督は笑みを浮かべる。

 青学大は、4区の鈴木塁人(4年)が貧血で本来の走りをできず、3区の神林勇太(3年)も区間9位と中盤では8位まで順位を落としてしまった。原普監督は7区を区間2位で東海大に2秒差をつけて先頭に立った吉田圭太(3年)に「あそこで30秒突き放す力がないと、本当のエースとは言えない」と苦言を呈したが、5区からはそれぞれ区間上位の記録でしっかり追い上げて一度はトップに立ち、最終的に2位でゴールしたのは総合力の確かさを見せつける結果だった。

 今回の結果から箱根を見れば、4年生の主力4人を残している東海大の優位は崩れないが、それを追う3校もそれぞれの強みは見せられた。それをうまく出していけば年明けの箱根も、スリリングな戦いが楽しめそうだ。

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