青山学院大に死角は?「箱根」を見据えて全日本大学駅伝を占う (3ページ目)

  • 酒井政人●取材・文 text by Sakai Masato
  • 時事通信社●写真

 その「2強」に続くのは、前回4位の東洋大と5位の山梨学院大だ。出雲では、東洋大は1区走者がコースアウトして30秒ほどのロスがありながら4位、山梨学院大はアンカーのドミニク・ニャイロの2人抜きで準優勝を飾っている。

 東洋大は服部兄弟の期待値が高い。兄の勇馬は前回2区で区間賞を取っているが、マラソン参戦の準備もしており、最長区間であるアンカーでの配置も考えられる。弟の弾馬は9月の日本インカレ5000mを制したスピードを生かして、序盤区間での出走が濃厚だ。山梨学院大はニャイロ(8区が有力)の破壊力が大きく、1区か2区で起用して主導権を握る作戦も考えられる。

 各大学の戦力を分析すると、トップ争いができるのはここまでの4校で、あとは6位以内に与えられる「シード権」がターゲットになる。前回2位の明治大、同6位の東海大、同7位の早稲田大などがボーダー付近にいるが、注目は箱根予選会をトップ通過した日本大だ。前回は不出場も、前々回までの5大会で4度のシード権を獲得。いずれも最終8区でケニア人留学生が"逆転劇"を演じているだけに、箱根予選会をトップで走破したダニエル・ムイバ・キトニーの爆走に期待がかかるところだ。

 全日本大学駅伝は、11月1日(日)の8時05分にスタートする。しっかり早起きして箱根へと続く戦いをチェックしたい。

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