【駅伝】二冠達成。箱根に向けて駒大に死角はあるか

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi
  • 田中伸弥●写真 photo by Tanaka Shinya

●全日本大学駅伝の成績(上位10校)
1位 駒澤大学
2位 東洋大学
3位 明治大学
4位 早稲田大学
5位 山梨学院大学
6位 青山学院大学
7位 大東文化大学
8位 日本体育大学
9位 日本大学
10位 順天堂大学

 気温は17度。湿度は70%を超えていたが、ほぼ無風というまずまずの好条件で行なわれた全日本大学駅伝対校選手権。今回、上位を狙う有力校のほとんどは、全8区のうち1区から4区までに強い選手を配置するオーダーを組んだ。

全日本大学駅伝で、2位東洋大学に大差をつけてゴールインした駒澤大学のアンカー、窪田忍全日本大学駅伝で、2位東洋大学に大差をつけてゴールインした駒澤大学のアンカー、窪田忍 駅伝は序盤で流れに乗って先手を奪えば有利に戦えるというのがセオリーだ。しかも10月の出雲駅伝では駒大が二本柱のひとりである中村匠吾(3年)を1区に使って飛び出し、そのまま流れに乗って逃げきってしまった。そのため各校とも、「駒大は今回も1区に中村を起用して逃げきる戦法で来るだろう」と警戒していた。

 東洋大は、2本柱である設楽兄弟の弟の悠太(4年)を1区に起用。エース区間の2区には出雲で区間賞を獲得していて次期エースと期待される服部勇馬(2年)、3区には経験も豊富な延藤潤(4年)、そして4区には昨年1区区間賞で主力のひとりである田口雅也(3年)を起用して駒大に食らいつこうとした。

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