何者なんだ? 男子スピードスケートに現れた新星は「村上電気」所属 (5ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 藤田孝夫●写真 photo by Fujita Takao

 初日の5000mでは、自身が14年に出していた記録を3秒01更新する6分26秒75の大会記録で優勝した師円はこう語る。

「2年前にオランダでヨハンの指導を受けていたんですが、その時、量より質だったんです。でも、日本に帰ってきたら量も増えていたので、『ヨハンも日本人向けの考えになったのかな』と思いました(笑)。それは彼が日本人に合った練習法を考えている表れだと思うし、効率が下がるギリギリまで追い込んで、限界を超えようとする練習をしていました。その練習では、なかなか氷上に噛み合ってこないなと思っていたところ、今回想像以上のタイムが出ました。この5000mのタイムなら間違いなくW杯でもディビジョンAで戦えると思うので、そこで結果を出すのが今季の目標です。そのためにも今回のように100%の力を出せる調整力を身につけたいと思います」

 師円は「チーム全体がスピードも持久力も上がっているので、チームパシュートも上位を狙えるようになるはず」とも言う。女子に続き男子もまた、18年の平昌五輪へ向けて、上がり目を見せる準備が整ってきたようだ。

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