2016.01.29

【月刊・白鵬】横綱も認める強さ。初場所の琴奨菊は違っていた

  • 武田葉月●文 text&photo by Takeda Hazuki

 一方、私は13日目の鶴竜戦を勝って、横綱としての通算勝利数が670勝となって、大横綱である北の湖元理事長の記録に並ぶことができました。この10年ほどの間、なんとか無事に土俵を務めてきた“証”のような記録だと思っています。

 それにしても、今場所は休場する力士が多かったですね。大砂嵐が初日から休場し、期待の大関・照ノ富士をはじめ、人気力士の遠藤や常幸龍も途中休場となりました。また、インフルエンザが角界でも蔓延して、ベテランの安美錦関、若手の千代鳳、御嶽海らが途中休場。彼らは数日間の休みを経て再出場を果たしましたが、1場所15日間を戦い切ることがいかに大変なことか、改めて痛感させられる場所となりました。

 休場と言えば、元関脇で、この初場所では東十両9枚目の番付まで下げていた時天空関が、悪性リンパ腫の診断を受けて入院した、という知らせにはショックを隠し切れませんでした。

 大学に行って、22歳で角界入りした時天空関。私のほうが入門は1年ほど早かったのですが、当時16、17歳でひ弱だった私と違って、時天空関は異例の速さで幕内まで駆け上がっていきました。私は、その姿を羨望の眼差しで見ていました。

 そんな時天空関が入院。相撲を取れないつらさは、計り知れないものがあります。とにかく一日でも早く病を治して、私たちの前に元気な姿を見せてくれることを祈るばかりです。

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