【2014年回顧】ソチ五輪。選手たちが流した涙に日本中がもらい泣き (4ページ目)

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva

2014年プレイバック (5)
浅田真央、最高のフリー演技で感無量の涙

 2013年、自身2度目のオリンピックとなるソチ五輪のシーズンとなった浅田真央。前回のバンクーバー五輪を銀メダルで終えた浅田は、「最後はスケート人生のなかで一番いい演技をしたい」というモチベーションで、五輪シーズンに臨んだ。

 2013-2014シーズン、浅田は圧倒的な強さを見せつける。スケートアメリカ、NHK杯、そしてGPファイナルをすべて制覇。そして、全日本選手権を3位で終えた後、ついにソチ五輪を迎えた。

 しかし、女子シングルのショートプログラムでは大きなミスが続き、まさかの16位。演技直後のインタビューでは、「何も分からない」と放心状態の浅田がテレビ映像で流れた。そんな状況で迎えた、翌日のフリー。浅田は冒頭のトリプルアクセルを決めると、次々とジャンプを跳び、全6種類・計8度の3回転ジャンプが組み込まれたプログラムを滑りきった。これは、フィギュア女子で史上初の快挙。その結果、自己ベストを上回る142.71点を叩き出し、最終順位は6位。見事入賞を果たした。

 金メダルは手にできなかったものの、最高の演技を五輪という大舞台で披露した浅田は、演技を終えると、感無量の表情で涙を浮かべた。そして歓声に笑顔で応え、リンクを後にした。

 その後、3月に日本で行なわれた世界選手権では4年ぶり3度目の優勝を果たし、5月には2014-2015シーズンの休養を発表。現役続行の可能性は「ハーフハーフ」と語り、引退するかどうかは2015年に決める予定である。

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