2019.10.10

今季もやっぱり「おそロシア」。
15歳トゥルソワ、4回転4本の衝撃

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha
  • 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

 フィギュアスケートの今シーズン、開幕前から注目を集めていた女子ロシア勢。先日行なわれたジャパンオープンでは度肝の抜く演技を見せ、あらためて彼女らの底知れぬ強さを垣間見せた。

 シニアの舞台にはロシアの若手スケーターが続々と上がってくるが、その筆頭格は15歳のアレクサンドラ・トゥルソワだ。

ジャパンカップで圧巻の演技を見せたアレクサンドラ・トゥルソワ 世界ジュニア選手権で連覇を飾り、今季、鳴り物入りでシニアに初参戦。シニアデビュー戦となったネペラメモリアルでは、フリーでルッツとトーループの2種類計3本の4回転ジャンプを決めて163.78点をマーク、合計238.69点を叩きした。いずれも平昌五輪金メダリストのアリーナ・ザギトワが持っている世界最高得点を超える、衝撃的なデビューとなった。

 トゥルソワは身長155㎝と小柄だが、度胸は満点。初出場となったジャパンオープンでフリー『ゲーム・オブ・スローンズ』を演技した。

 練習では大技の4回転ジャンプに何度もトライするものの、転倒する場面が見られ、それほど安定感はないように思えたが、本番力がさすがだった。4回転ジャンパーとして男子並のジャンプ構成を組み、ルッツ、サルコウ、トーループ2本の計4本をほぼ完璧に決めた。4回転ルッツではGOE(出来栄え点)で2.96点が加点され、得点が1.1倍になるプログラム後半には、4回転トーループに1回転オイラー+3回転サルコウをつけて3連続ジャンプまで披露した。

 技術点では、この日の男子トップだったネイサン・チェンに次ぐ97.51点をマークして160.53点と、160の大台に乗せた。今大会の得点は参考記録ながら、デビュー戦で出した世界最高得点に迫る高得点だった。

「初めてのジャパンオープンでしたが、いい滑りができて満足です。改善していきたいところがあるので、さらに練習していきたいです。シニアデビューで大人と一緒に滑ることが待ち遠しかったので、気持ちよかったです。それ以外は何も言えません!」

 優勝チームのインタビューでは、満足そうに振り返っていた。