「浅田真央さんのおかげ」と感謝の三原舞依。来季は大胆なイメチェンか? (2ページ目)

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha   能登直●写真 photo by Noto Sunao

 私がこのスケートに出会ったきっかけというか、この大舞台に出られたのは浅田(真央)選手のおかげだと思っていて、その浅田選手のソチオリンピックのときのフリー演技を思い出し、自分もしっかりフリーで挽回してお客さんの心に残る演技をしようと思って、それができました。

 自分のマックスを超えていると思うくらいの点数(138.29点)かなと思うんですけど、SPとフリーの演技をみると、来年オリンピックに出ていける選手になるにはまだまだだと思うので、シーズンオフからしっかり練習していきたいと思います」

 一昨年12月に関節が痛む若年性特発性関節炎を発症して、完治が難しいという難病を抱えながらの競技生活を送る。そんな彼女が第一線で活躍できるのは、不屈の精神力と好きなフィギュアスケートを続けたいという高いモチベーションの賜物と言える。服薬を続け、毎月1回の注射も欠かせないなど、病気とうまく付き合いながら練習に取り組むのは並大抵のことではないはずだ。だが、そんな素振りは微塵も見せず、生真面目に、そしてどん欲に、フィギュアスケートと向き合ってきた。

 今季はグランプリシリーズ(GP)初戦のスケートアメリカで3位といきなり表彰台に上がり、2戦目の中国杯も表彰台まであと一歩の4位だった。目標にしていたGPファイナルには進出できなかったが、全日本選手権でもきっちりと自分の演技をし、初めての表彰台となる3位に。シーズン後半戦にある2つの大舞台の切符を勝ち取ってみせた。

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