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東京女子プロレスの原宿ぽむが語る、自分のなかにある陰と陽 「最後まで茶化したいけど、スイッチが入ってしまう」 (4ページ目)

  • 尾崎ムギ子●取材・文 text by Ozaki Mugiko

 しかし、「ぽむはポスターの一番端っこで『フッ』ってしてたい」という。東京女子を引っ張っていくようなポジションは向いていないと感じている。

「みんなが真ん中に立とうとしたら、それはそれで個性がなくなると思うんですよね。『自分が一番強い』という気持ちはあるけど、『真ん中に立ちたい』とは思わない。人一倍、目立ちたがり屋ではあるんですけど......ちょっとアウトローな目立ちたがり屋かもしれないです」

 夢は、東京女子の写真集を出すこと。もちろん、ぽむがすべて写真を撮る。「ぽむとれーと」と題して、東京女子の選手のポートレートを販売したこともある腕前だ。

「東京女子が大好きで、もっとみんなに知ってほしいって思った時に、『ぽむみたいな人もいるんだよ』というのはめっちゃ伝えたい。ヘンテコな人が"刺さる"人もいると思うんですよ。"東京女子らしく"って、ある意味、型がないと思う。いろんな子がいるなかで、ぽむも東京女子の幅を広くしていきたいと思っています」

 真ん中には立たない。でも、誰よりも東京女子らしい。原宿ぽむは、東京女子という星座の中で、独自の軌道を描く、いびつで愛すべき恒星だ。

【プロフィール】

原宿ぽむ(はらじゅく・ぽむ)

3月27日生まれ。"永遠の3歳児"を自称し、原宿系ファッションと自由奔放なファイトスタイルで人気を集める。2018年11月24日、成増アクトホール大会にて、坂崎ユカ戦でデビュー。当初はシリアスな試合を目指していたが、己の非力さを自覚し「ちょけて勝つ」戦術に路線変更。2022年からは米国の大型レスラー、マックス・ジ・インペイラーとの異色タッグで注目を集めた。2023年11月、タイのSETUP Pro Wrestlingにて初のシングル王座「SETUP認定オールアジア女子王座」に挑戦し、マッチャを破って初戴冠。写真撮影や衣装作りなど多才で、東京女子の選手たちを撮影した「ぽむとれーと」も話題に。163cm。

【大会情報】

■大会名:SUMMER SUN PRINCESS '25
■日時:2025年7月21日(月) 開場 13:00 開始 14:00
■会場:東京・大田区総合体育館
■対戦カード:
○アンドレザ・ジャイアントパンダ&らくvs井上京子&原宿ぽむ
○プリンセス・オブ・プリンセス選手権試合
<王者>瑞希vs荒井優希<挑戦者>
○プリンセスタッグ選手権試合
<王者組>中島翔子&ハイパーミサヲvs辰巳リカ&渡辺未詩<挑戦者組>
○インターナショナル・プリンセス選手権試合
<王者>鈴芽vs宮本もか<挑戦者>
■詳細:SUMMER SUN PRINCESS '25 | 東京女子プロレス公式サイト

著者プロフィール

  • 尾崎ムギ子

    尾崎ムギ子 (おざき・むぎこ)

    1982年4月11日、東京都生まれ。上智大学外国語学部英語学科卒業後、リクルートメディアコミュニケーションズに入社。求人広告制作に携わり、2008年にフリーライターとなる。プロレスの記事を中心に執筆し、著書に『最強レスラー数珠つなぎ』『女の答えはリングにある』(共にイースト・プレス刊)がある。

【写真】東京女子プロレス 原宿ぽむフォトギャラリー

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