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東京女子プロレスの原宿ぽむが語る、自分のなかにある陰と陽 「最後まで茶化したいけど、スイッチが入ってしまう」 (3ページ目)

  • 尾崎ムギ子●取材・文 text by Ozaki Mugiko

 一方で、"陽"の原宿ぽむが全開になる場面がある。大会後の物販だ。ファンひとりひとりの顔と名前を正確に覚えている、という噂もある。

「前はXのアカウント名とか全部メモして覚えてたんですけど、マックスと試合をするようになってからすごく人が増えて、今はできないかな。物販は本当に楽しい。みんな褒めてくれるし! 話を聞くというよりは、自分が話したい。みんなに聞きたいことがめっちゃあるんですよ」

 だんだんと、原宿ぽむというキャラクターの輪郭が見えてきた気がした。型破りで、自由で、時にシリアスな一面も覗かせる"永遠の3歳児"。その両面を併せ持つからこそ、観客は原宿ぽむに惹かれ続けるのかもしれない。

【みんなが真ん中に立とうとしたら、個性がなくなる】

 7月21日、大田区総合体育館大会のカードが、急きょ変更になった。マックス・ジ・インペイラーと組み、らく&アンドレザ・ジャイアントパンダ組と対戦する予定だったが、インペイラーが来日することが難しくなり、ぽむは井上京子と組むことになった。

「井上京子さんとは、お会いしたこともない。でもスーパーレジェンドだから、ぽむは引き立て役というか"腰巾着"になればいいかな。京子さんに任せれば、絶対に勝てる! マックスもそうですけど、ぽむは強い人の横にいるのが得意なんです。フフフ」 

 アンドレザ・ジャイアントパンダとは、2024年3月31日、両国国技館大会で対戦したことがある。パンダのことが大好きだからこそ、「ペチャペチャにしたい」と話す。

「今回、らくさんとパンダ、ぽむの好きなものがふたつ並んでいる。らくさんはペチャペチャにできないけど、フニョフニョにしたい。愛をぶつけたいです。ぽむの愛は重めなので、できる気がする!」

 一時はシングルのベルトを巻いたが、それも落としてしまった。最近はシリアスな表情を見せることも少ない。もっと貪欲になり、ベルトに挑戦する姿が見たいファンも多いのではないか。

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