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【SVリーグ開幕】"変人速攻"を身上とする村山豪は東京GBへ、44歳のレジェンド・松本慶彦は地元へ帰還 (3ページ目)

  • 市川忍●取材・文 text by Ichikawa Shinobu

【「選手個人が強いチームとの違いを肌で感じて、プラスアルファを習得しなければ」】

 とはいうものの日鉄堺BZのミドルブロッカー、竹元裕太郎、蔡沛彰、渡邉晃瑠らは、コーチ兼任として松本が指導した選手たちである。

「VC長野の選手たちとは、まだ年間を通じて一緒にプレーしていない。そう考えるとブレイザーズの選手たちのほうが、特徴などはよくわかっていると思います。しっかり対策を立てて、(ブロックで)抑えられればいいですね」

 そしてVC長野についてはこう分析した。

「昨シーズン、対戦相手として見ていた限りですが、上位と惜しい試合をしても、最後に勝ちきれないことが多かったように思います。この相手にはこのプレーが通用するけれども、このプレーは通用しないなど、まずは選手個人が強いチームとの違いを肌で感じて、プラスアルファで何を習得しなければいけないのか。それらを感じることが大事だと考えています。
 
 さらに上の順位を目指すためには、もうひと工夫が必要とも思っていますので、自分がその辺りを実践していければいいなと。昨シーズン、VC長野はこれまでで(トップリーグ参加後)最多の10勝を挙げています。今シーズンはもちろん、それを超えるのが目標です」

 精神的支柱としても期待されている松本の加入で、VC長野はどう変わるのか。その戦いぶりに期待したい。

著者プロフィール

  • 市川 忍

    市川 忍 (いちかわ・しのぶ)

    スポーツライター、編集者。神奈川県川崎市出身。日本エディタースクール夜間部卒業。『Sportiva』(集英社)、『Number』、『NumberWeb』(文藝春秋)などで埼玉西武ライオンズを中心とした野球と、バレーボールのコラムを寄稿している。著書に、2008年のバレーボール男子日本代表の16年ぶりの五輪出場を追った『復活~全日本男子バレーボールチームの挑戦』(角川書店)がある。Xアカウント:@ichikawashino。

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