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現役大学生がVリーグ途中参戦で新人賞獲得。大塚達宣が語る、名門・パナソニックで得た「技術と自信」 (3ページ目)

  • 中西美雁●取材・文 text by Nakanishi Mikari
  • photo by Mona

「技術は日本代表でも通用するくらいになった」

――そうしてチームは3位で「ファイナル3」に進出するわけですが、レギュラーラウンドの試合と違いを感じましたか?

「ファイナル3はホーム&アウェー形式ではないので、応援の部分でも違いを感じました。特にホームゲームでは声援が大きな力になりますからね。ただ、ファイナル3は限られたチームしか立てない特別な舞台なので、そこでプレーできることは本当にうれしかったです。それに、『せっかく立てるんだから楽しんでやろう』とも思っていました。一発勝負ですから、思い切ってやろうと」

――パナソニックとしては「負けたら終わり」だったサントリーとの1試合目(2位のサントリーには1勝のアドバンテージが付与されていた)は、4セット目くらいまで大塚選手の表情が硬いようにも見えました。

「序盤はレシーブなども含めてあまりボールに触れなくて、スパイクの本数もたぶん少なかったと思います。僕はスパイクやレシーブからリズムを作るタイプなので、その点は難しかったです。終盤はレシーブしてから攻撃に入るという自分のリズムができて、そこからよくなったような気がします」

――フルセットで勝ちきりましたが、勝負を決める1セットのみのゴールデンセットは、終始リードされる苦しい展開になり、21-25で敗れる結果となりました。

「でも、誰も諦めませんでした。ティリ監督も『結果がどうであれ、最後まで熱いスピリットを持って戦おう』と言い続けていましたし。あのセットのサントリーさんは(ドミトリー・)ムセルスキー選手を中心にうまく回りだして、なかなかブレイクを取ることができなくなったのが敗因かな、と思います」

――レギュラーラウンドではサントリーに全勝していて、ファイナル3も1戦目は勝利したものの、最後の最後でやられた形になりました。悔しさも大きかったんじゃないでしょうか。

「フルセットとゴールデンセット、合計6セットでこんなに内容の濃い試合をしたことはそれまでなかったので、心身ともに終わったあとの疲労感はけっこうありました。確かに悔しさもありましたが、自分たちの力を出せなかったわけではなかったので、最後はサントリーさんが上回ったなと。来年、同じようにプレーできるかはわかりませんが、そうなったらVリーグで優勝したいと強く思いました」

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