「9番手・10番手のチーム」とわかっていても...角田裕毅はマシンの100%を引き出して「0.1秒」を削っていく (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • photo by BOOZY, ©AlphaTauri

【狙うは中団5チームのトップ】

「去年はシーズンを通して、ウチのアップグレードが一番少なかったんです。ライバルが3回アップグレードする間にウチは1回とかいう感じで、毎回後れを取っていました。そのアップグレードも大きく変わらなかったり......だったので、今年は少しでもいいから前進していくために、できるだけコンスタントにアップグレードを投入していくことを考えています」

 今回のアップグレードでマシンの弱点が根本的に改善できるとは角田も考えていないが、タイトな中団グループのなかで0.1秒は大きな意味を持つ。上位5チームの誰かが崩れた時に、その空いた入賞圏に飛び込むためには、中団5チームのトップにいなければならない。

「過去2戦は本当にポイントに近いところで終わっているので、今回こそポイントを獲りたいですね。順位はともかく自分としても満足のいく力強い戦いはできているので、今回も自分のパフォーマンスを100%引き出せるようなレースをしたいと思います」

プロフィール

  • 米家峰起

    米家峰起 (よねや・みねおき)

    F1解説者。 1981年1月31日生まれ、兵庫県出身。F1雑誌の編集者からフリーランスとなり2009年にF1全戦取材を開始、F1取材歴14年。各種媒体に執筆、フジテレビNEXTやYouTube『F1LIFE channel』での解説を務める。

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