2018.07.08

バトン手痛いノーポイント。
「未経験サーキット」攻略が王座獲得のカギ

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro
  • 吉田成信●撮影 photo by Yoshida Shigenobu

 この予選の結果にバトンは笑顔を見せ、4戦連続でポイント獲得の可能性を大いに期待させた。だが、そう簡単にレースが進んでくれないのが、スーパーGTの面白いところだ。決勝レースは一転して、今季一番の苦戦を強いられることになる。

 スタートを担当したバトンは、ウェイトハンデと燃料リストリクター制限の影響で大きく序盤から順位を落とし、10番手まで後退。24周目にKEIHIN NSX-GT(ナンバー17)をパスして9番手に浮上するも、26周目でピットインして山本へと交代した。

 ところがピットアウトの直後、山本はマシンの動きに違和感を覚え、状況確認のために28周目にふたたびピットインすることになる。大きな問題はなかったものの、このピットインで40秒近くタイムをロスして13番手まで後退。最終的に11位でフィニッシュできたものの、残念ながらポイントを獲得することはできなかった。

 レース後、バトンは第4戦をこう振り返った。

「今週末は全体的に、NSX-GTとブリヂストンタイヤのパッケージがうまく機能していない感じがあった。その原因を早急に追究し、もう一度ピットに入らなければいけなかった件も含めて、次も同じようなことが起きないように対処したい」

 F1でもチャンピオン経験のあるバトンは、苦しいレースでも着実にポイントを獲得し続けていくことが一番重要だということを、誰よりも知っている。それだけに今回、ノーポイントで終わってしまったことに関しては、かなり悔しい表情をしていた。

 それでも、ドライバーズランキングは首位から3ポイント差の2位につけており、まだまだ逆転のチャンスは残っている。果たして、バトンは年間チャンピオンを獲得することができるのか――。後半戦に待ち構えているさまざまな要素を考えると……その可能性は「五分五分」といったところだろうか。期待できる要素もあれば、一方で不安な要素もあるからだ。