室屋義秀、エアレース開幕戦2位を「戦略通り」と言える2連覇プラン (3ページ目)
今回の開幕戦では、こんなこともあった。
レッドブル・エアレースは競技の進行上、ラウンド・オブ・8からファイナル4までの間にほとんどインターバルがない。一度レースエアポートに着陸し、再び離陸するまでのわずかな時間に、どれだけ周到な準備ができるかが結果を大きく左右すると言ってもいい。
チーム・ファルケンはラウンド・オブ・8を前に、すでにファイナル4へ進出することを前提にしたブリーフィングを行なっていた。「今季から加わった初めてのスタッフもいるので、ファイナル4の前には何をするかということを確認しておいた」と、室屋は振り返る。
ブリーフィングを終え、ラウンド・オブ・8へ向けて離陸した室屋。そこで、はたと気がついた。
「もうファイナル4を飛ぶような感じになっていて......、『違う、違う、もう1本あるんだ』と(苦笑)。そう思ってしまうくらい、気持ちに余裕があったし、しっかり先を見通した準備ができていた」
パイロットの能力、機体の性能が着実に高まっているのに加え、チーム体制も徐々に盤石な組織となりつつある。
年間総合2連覇へ向け、視界良好である。
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