ホンダ最後の砦・ディクソンの逆転なるか。インディ王者争いが白熱! (4ページ目)

  • 天野雅彦●文 text by Masahiko Jack Amano photo by Getty Images

 カストロネベス、パワーにしても大先輩。どちらともクリーンに戦うことが求められる。実はこの2人の先輩たちは結構、あちこちでぶつかってきた経験の持ち主なので、彼らとのバトルで共倒れになるおそれもニューガーデンにはある。

 そしてもうひとつ。ソノマで勝つ可能性があるのはチャンピオン候補だけではない。ワトキンスグレンで勝ったロッシにも十分チャンスはある。アンドレッティ・オートスポートは昨年ソノマで非常に速かったのだ。そのためアンドレッティ・オートスポート勢はライアン・ハンター-レイ、佐藤琢磨、マルコ・アンドレッティも勝てるマシンで戦うと予想されている。また、グレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)もソノマを得意としており、今年も彼は速いだろう。

 すでに4勝を挙げているニューガーデン。幸運に恵まれた勝利もあったが、運も実力のうち。チャンピオンとなる資格は十分だ。あとはこのチャンスをきっちりとモノにできるか。ワトキンスグレンのミスは忘れ去り、チームメイトのことも強く意識しすぎずに戦えたら本物だと言っていい。チャンピオンシップ獲得のチャンスはなかなか訪れるものではない。それをニューガーデンが掴めるのか。それともラインキング上位で唯一のホンダ勢であるベテランのディクソンが、またしてもさらっていくのか。9月17日にすべてが決まる。

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